2023年 02月の記事

February 2023
カテゴリー:接客/サービス
author: Masahiko Kato
住宅の価格が上がってきています。
リクルートの注文住宅建築費用の調査によれば物価の上昇、円安による住宅ローン金利上昇の可能性など住宅購入の困難な局面を迎えているがどうしますかという消費者への質問に対して
1,予定通り購入する 28%
2,迷っている 28%
3、住宅のグレードを落として購入する 20%
4,購入を延期する 14%
5,別の物件を検討する 7%
6,購入を中止する 3%・・・といった回答
が届いています。

null

長い間、注文住宅の圧倒的ボリュームゾーンとされてきた2000万~2500万は19.8%に減少、3000万~3500万の価格帯が21.6%となってきています。
ご存じのように価格上昇の背景にあるのは資材の高騰です。

2021年度の住宅メーカーの1棟当たり平均単価と坪単価、面積が公表されています。
1,三井ホーム 4500万円 109.9万円 41.0坪
2、積水ハウス 4266万円 104.5万円 40.8坪
3,大和ハウス工業 4100万円 97.9万円 41.9坪
4、住友林業 3880万円 104.2万円 37.2坪
5、旭化成ホームズ 3873万円 107.5万円 36.0坪
6、パナソニックホームズ 3498万円 93.3万円 37.5坪
7、積水化学 3180万円 90.2万円 35.3坪
8、ミサワホーム 3105万円 87.3万円 35.6坪


null null
もちろん住宅だけの価格ですから土地から手に入れようとする場合は建築場所にもよりますが、1億を超える事も十分あり得ます。
もはやこうなると注文住宅が富裕層や共働き層のみの選択肢になりつつあるといっても過言ではありませんね。
地価が高いエリアでは購買力限界が見えてきているといいでしょう。

海外の話ですが中国や韓国では一戸建ての住宅に住み人はほんの一握り、日本もいつの日かそんな日が近づいているのではと想像したりもします。
もはや都市には住めない、住むのであれば分譲マンション、いやいやそれも難しい、賃貸住宅にしようか…なんてことも現実化しつつあります。
それなりに色々と選択幅が広がりここへきて最近の建築物であれば住宅の質もそこそこしっかりとしていますから中古住宅市場も活性化してきています。

住宅メーカーと地域ビルダーの価格が2極分化してきているともいえるでしょう。
こうなると販売の手法も双方では大きく違ってきます。

null

販売力も大きく変化してきました。
かつては住宅メーカーが全国でトップシェアを誇っていたのが、今やほとんどの都道府県で地域ビルダーがNO1シェアを取得しています。

null

今後住宅業界はどんな展開になるのか…ある意味興味津々ではありますが、住宅会社の基本の考え方であってほしいのが顧客視点で物を考えることです。
地域密着の原点は今もこれからも生きていると信じていたいですね。
地域のお客様に対して便利な会社、住宅の事なら何でも相談に乗ってあげるという住宅会社を目指して頂きたいものです。
またお引渡後も継続してお客様としっかりとお付き合いしていく事を当たり前化していただくことも実行していただきたいものです。
カテゴリー:営業
author: Masahiko Kato
受注が厳しい…そんな声を聞くことが多くなっています。
全国の住宅業界の現実を見ても確かに着工件数の減少が目立ちます。
現場で指揮を振る経営者の皆さんの悩みが聞こえてくるようでもあります。

null

現実に住宅業界で支店長という立場で経営を担ってきた僕には理解できる部分が数多く存在します。
組織は生き物です。
業績の多くは外部の要因と内部の要因に分けられます。
現在の日本の現状は外部要因も間違いなく存在します。
業績の良し悪しは社員さん達のモチベーションにも大きく影響を与えるものです。
業績の悪循環が生まれてくるのはこういったことからです。

null

そんな時経営層は何をすべきでしょう。
僕が現役時代。支店長として2つの支店を経験していますが愛知県の支店では6年間で60億だった年間売り上げを120億まで高めました。
その後の東京の支店時代は3年間で120億から160億まで売り上げアップしました。
…ですので業績面での苦労はあまりなかったのですが、途中売り上げが一時的にダウンしたことを経験しています。

自分では業績のダウンは経営に携わる自分の責任だと考えていました。
自分の日常の行動から見直して、常日頃の社員さん達や、取引業者さんへの対応などを見直す良い機会になったと振り返ります。
社員さん達も右肩上がりできた業績に多少天狗になっていたところもあった様で、ピンチはチャンスといった感覚で基本動作の徹底を図り、またやる気が落ちないように工夫、改善に注力したものです。
こういった時は従順になって変化していく事が不可欠ですね。

null

今、業績下降の大きな理由は人口減少や空き家の増大、住宅の余り減少などもあり、また住宅の価格の向上も手伝って、正直なところ住宅業界の将来には暗雲が立ち込めているといって言い過ぎではないと思われます。
今までと同じことをしていては住宅業界の明日は明るくはないのです。

僕がまだ営業マンとして毎月の契約取得に必死になっていたころ、住宅業界はメーカーが中心で業界をけん引していました。
僕の記憶ですと確か積水ハウスは全国47都道府県のうち33のエリアで着工シェアがトップだったように振り返ります。
社内では市場責任と経営責任の双方でトップを取る様に指導があったように思います。

ところが今や住宅業界の中心は地域のビルダーやホームビルダーさん達です。
住宅メーカーは業界の明日を見据えて今や住宅以外の業務に手を延ばしています。
また国内のみならず海外へも受注の幅を拡げてきています。

住宅は元々地域密着産業です。
地縁や血縁関係で各エリアで信頼関係から建築業者を選んでいたものでした。
今でも住宅は一般に人が一生で購入する物の中では一番大きな買い物と言えます。
注文住宅にあっては「家」は買うというより創るものというイメージもあります。
そういった中でコロナの影響もあり。資材の高騰や 脱炭素ショック、住宅業界に在っては随分と販売手法も変わってきています。
SNSの影響も大きいですね。
住宅展示場の費用対効果も変わってきています。
住宅メーカーの建築価格は4000万を超え、現実的に土地を含めると購入困難にもなってきてもいます。
住宅業界は二極分化したような形になってきていますね。

null

私達は住宅の原点に立ち返る必要に問われているように思われます。
顧客にとって必要な住宅会社になるべく便宜を図っていく事が求められています。
売ればいいでやってきた会社はチャンネルチェンジが重要ではないでしょうか。
果たして自分たちの顧客とは誰なのか…検証してみるべきでしょう。

住宅販売(分譲・注文)のみならず、顧客視点になって考えればリフォーム事業、不動産関連の強化、空き家事業、中古住宅再販、賃貸住宅事業…まだまだ手つかずの多くの仕事の材料となる事業があるように感じられます。

null

企業にとって大切なことは需要に対してしっかりと供給していく事です。
住宅会社に在っては、売るだけでなく、引渡後の面倒も仕事にしていく事が大切です。
顧客視点に立ったしっかとした経営が問われる時代であることは確かです。


カテゴリー:営業
author: Masahiko Kato
顧問という仕事がら企業の経営者から私に期待されることは業績を上げて欲しいという事です。
業績を上げるにはいろいろな手法がありますが、多くの企業で成功したことを紹介してみましょう。
これは僕自身も支店長時代に実施して成功した事例でもあります。

null

事例は各セクションから他のセクションへの要望を出してもらう事、そうしてその後その要望の改善をしていくというものです。
営業から設計へ、建築(工事)へ、経理へ、アフターへ
設計から営業へ、建築(工事)へ、経理へ、アフターへ
建築(工事)から営業へ、設計へ、経理へ、アフターへ
経理から営業へ、設計へ、建築(工事)へ、日頃位から感じていて修正してほしい事を発表する事です。

null

より具体的に示してみましょう。
例えは営業から設計に望むことです。
・契約前の同行の徹底をしてほしい
・インテリア・コーディネーターの提案をお願いしたい
・外構の提案
・打合せ後のお礼状の送付
・お客様への手書きプランの作成
・契約後及び着工前の4者位置合わせ・・・etc

営業から建築(工事)に期待する事です。
・工程表の作成とお客様への説明
・建築現場の清掃
・職人さん達の挨拶の徹底
・仮設トイレの美化
・建築現場のショールーム化
・お施主様用のヘルメットとスリッパの準備・・・etc

null

設計から営業に期待する事です。
・オーダーまでのスケジュールを解り易い表で説明しお客様にご理解いただく
・付帯工事の予算取りが少なすぎる
・プラン提案は事前に採光・斜線制限等の方チェックが必要
・受注計画と実績の差がありすぎる・・・etc

設計から建築(工事)部門に期待する
・営業と工事のコミュニケーションをしっかりとって欲しい
・工程や施主立ち合い等の日程も展開してほしい
・机上の図面が全てではなく現地・現物の状況を把握すること・・・etcです。

null

時には両者の情熱が爆発して感情が高まり仕事上のケンカまで発展する場合もありましたが、そのくらいの気持ちが欲しいですね。
自分たちの常日頃の仕事状況を見直して改善点をきちんと改善していく事、その際はお客様目線で考慮することがポイントではないでしょうか。

定期的にこういったディスカッションを実行する事で会社内のコミュニケーションも取れていい方向に進んでいくはずです。
ぜひ実行してみて下さい。



カテゴリー:営業
author: Masahiko Kato
5Sという言葉御存じでしょうか・・・?
何でも5S大学というのもあって埼玉大・静岡大・新潟大・滋賀大・信州大を指すのだそうですが、今回は企業における5S(整理・整頓・清掃・瀬尾結・躾)のお話であります。

顧問会社を始めいろんな企業に顔を出させていただいて思うことですが、企業にも第一印象があります。、
社員さんの対応ももちろんではありますが会社内がきちんと清掃されているか?整理整頓がされているかどうか?ルールや礼儀作法はどうか?
色々とありますが、実は業績と大いに関係があるものです。

null

会社を元気にしようと考えるならこの5Sをしっかりと実行していただくだけで効果がありますからぜひお勧めです。
僕自身も低迷していた事業所を任された時にすぐさま実践した事でもあります。(これを契機に社員さんの意識改革に役立ちました)

整理とは必要なものといらないものを明確に分離することです。
不要なものを処理することによって労働環境の改善と生産効率の向上に繋がっていきます。物を捨てる事への心理的抵抗感を払拭してルールを決めて定期的に検証しましょう。

整頓とは必要なものがすぐ取り出せる状態にある事を言います。
探す時間をかぎりなく0に近づける事が整頓の目的になります。

清掃とは掃除する事のみならず道具や設備に異常がないかどうかチェックする事でもあります。「誰がいつどの場所をどんな形でどの状態まで清掃するか」を決めておきます。

清潔とは整理、整頓、清掃した状態をキープしておく事、すぐに散らかった状態や汚れた状況にならないように作業状況を工夫して維持する事であります。

しつけは礼儀作法を日常化するまで教える事です。
整理・整頓・清掃・清潔で決めたルールを習慣化させ、社員さん達が自分から率先して5S活動を実践するようにすることです。

null

単純なこういったことの実践が間違いなく企業の業績向上に役立ちます。
…とはいっても簡単な事ではありません。
リーダーが率先垂範で行動しメンバーにも実行していただくことです。

null null

最近僕もワークスタジオ(マイ・オフィス)の整理・整頓・清掃を実践いたしました。
どこに何があるかが明確になって仕事の効率化が進みます。
気持ちの良い職場で気分良く仕事に従事できます。
仕事の能率化が働き気分良く仕事ができるものでもあります。

気分を変える事、環境を変化させる事、ぜひ実行してみて下さい。
カテゴリー:一般の記事
author: Masahiko Kato
収入が伸びない・・・。
購買力が落ちる・・・。
経済が衰える・・・。

null

20才から34才の人たちのデータですが親より豊かになれないと思っている人が34%いるといいます。
一方で豊かになれると考えている人は15%であるそうです。
また70%の人たちが頑張っても豊かにはなれないと思っているらしいですね。
また41%の人たちが今後生活が悪くなっていくと思っていて、良くなっていくと思っている人の7%を大きく上回ってもいるとのこと。
希望よりもどうやら絶望の方が上回っているようです。
ちなみに社員さん達が現在の会社で働きたいと思っている人は51%、キャリアアップしたいと考える人が24%いるといいます。
現在の日本の現実です。

かつて建築家の安藤忠雄さんの講演をお聴きした時に確か氏はこうおっしゃって見えました。
日本国民が一番幸せだったのは昭和33年頃ではないかと。
昭和33年というとまだまだ経済発展途中、私達の生活が豊かとまではいっていなかったと記憶します。

null null


確か東京タワーが建築された頃、僕が感動に涙して2度観た映画『3丁目の夕日』は確か当時が時代背景です。
安藤氏がお話しされていたのは当時の日本人たちがこれからの日本はきっと素晴らしい国になっていくだろうという希望があったという事だろうと推測します。
日本国民が希望に満ち満ちていたのが当時という事でしょう。
そしてまた僕も全くと言っていいが同感です。
当時は貧しかったけれど心は明るかったですね。
日本の明日がきっと素晴らしい未来になると信じて疑わなかったのです。

現在私たち日本人は希望が無くなってしまったのでしょうか?
顧問している会社に海外から仕事をしに来られている社員さんがいます。
仕事をしっかりこなし目が輝いているように感じます。
何かを必死で学んでいこうという気概がいっぱいです。
発展途上国の人たちに多く見られる現象はやる気に燃えていることです。
日本で学んだことを何れ自分の国で生かそうとする強い気概なのでしょう。

この世に生を受け、縁あって今の仕事に就き働く毎日、会社のために働こうなどと思わなくてもいいと考えます。
自分の為に働けばいいのです。
そして結果として会社に利益を与えればそれで十分だと思います。
またお客様に喜んでいただければ素晴らしい事です。
会社の社長をはじめ上司は社員さん達を何よりのお客様と考えているのでしょうか?
一人ひとりの社員さん達を一人の人間として認めているのでしょうか。

仕事は大変だけれどやりがいがあると思えているのでしょうか。
仕事をする毎日の中で自分の成長を感じているのでしょうか。
お客様の喜ぶ顔を頭にして仕事が出来ているのでしょうか。

null

日本が好きです。
小さな国ですが有難いことに全国すべての都道府県に行く機会を得ました。
四季の変化があって(だからこそ勤勉な国民性も構築された)1年を十分に楽しむこともできます。
かつてのような元気な日本をもう一度作っていきたいと願っています。
「なあに、できるさ」
希望をもって体の続く限り頑張りたいものです。