2023年 06月の記事

June 2023
カテゴリー:営業
author: Masahiko Kato
2023年6月27日付の「住宅産業新聞」によると2022年度の住宅メ―カーの総販売戸数を見ると1戸建て住宅は全社が前年割れという状況です。
改めて厳しい状況が浮き彫りになっています。

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戸建てと賃貸をあわせた販売戸数の順位はというと・・・・・
1、大和ハウス工業 40562戸
2、積水ハウス 39129戸
3、プライムライフテクノロジーズ 20570戸
(パナソニックホームズ+ミサワホーム+トヨタホーム)
4、旭化成ホームズ 14012戸
5、積水化学工業 12600戸
6、住友林業 9416戸
7、三井ホーム 3386戸
8、ヤマダホームズ 2724戸

(総販売戸数では積水ハウス2.3%と積水化学は3.6%と微増)

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それに対してリフォームの売り上げに視点を向けると・・(2022年度ランキング)
1、積水ハウスグループ 1561億円
2、大和ハウスグループ 1447億円
3、住友不動産グループ 1114億円
4、積水化学グループ 921億円
5、山田ホールディングス 727億円
6、ミサワホームグループ 651億円
7、住友林業グループ 641億円
8、エデイォン 573億円
9、旭化成リフォーム 525億円
10、パナソニックホームズ 473億円


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旭化成ホームズの前年比99%を除いて9社が軒並み前年比より向上、中でもヤマダホームズが124%、大和ハウスが120%、積水ハウスが111%と上がってきています。
またリフォーム業界の年間成長率は112%となっており戸建て事業が下落傾向にある事と対象的です。

但し、毎年僕が気になる点があります。
現在の住宅を建てた業者でリフォームを実施しているお客様が11.2%と低い事です。
何と39.7%の方が別の工務店や、住宅メーカーでリフォームの依頼をしているという事が気になってしまいます。

リフォームですから、水道や電気などは専門業者にお任せするというのは理解できますし、また浴槽なども販売店で頼んだということもわかります。
本来ならば自分が建てた住宅会社で施工することが住宅の構造や保証も含めて望ましいのではと考えるのですが現実との差異が大きいですね。

プランを提出し見積を提示するのはあくまでお客様見込み客です。
契約し、お引渡をした入居者様こそが本当の意味でのお客様です。
本来こういったお客様が次なる見込み客をご紹介くださったり、リフォームの対象の筈のような気がいたします。
せっかくの「信頼」関係が出来上がっていたものが、いつの間にか形骸化してしまっているような気がして随分ともったいない気がしてなりません。

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契約前の見込み客へのアプローチも理解できますが、お引渡後のお客様への定期的な接触活動を当たり前化していく努力を怠らないようにしたいものです。

カテゴリー:接客/サービス
author: Masahiko Kato
先日、鹿児島に顔を出しました。
この地方に出向くのは12年ぶりでしょうか、最初に訪れたのは高校2年の時です。
当時はヒッチハイクの貧乏旅でした。

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失礼があってはいけませんがかつて鹿児島は全国の中で男尊女卑の傾向が強かったようにもお聞きしたことがありました。
鹿児島中央駅から乗車したタクシーの運転手さんの話では、「最近は女性が強いですよ」とのお話でした。
時代と共に変化しているのでしょうが、政治家や女性管理職などもっと活躍の場があって欲しいものです。

一般家庭の消費における調査によると現在の日本では、購買意思の決定権は殆どが妻である女性が持っているとのデータを目にした覚えがあります。
確か直近では8割が女性が意思決定をしているという事でした。

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そういった中で住宅に関しては「夫婦で決める」がスタンダードであるようです。
何と言っても大きな買い物ですから資金面や建築の知識が多い主人に任せるという意見も多いですね。
殆どの購入者がローンを組みますので経済力のある主人ということもあるでしょう。
もっとも最近は共稼ぎ夫婦も多く、家にいる時間が長い妻に任せる家庭も増えているようです。
経済的な点は主人が決め、内装やプランニングは妻が決めるのもいいかもしれません。
こういった機会に夫婦のお互いの価値観を再認識する事もいいですね。

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個人的には奥様がやっぱり決定権者かなと思います。
かつて自分が新入社員時代には訪問するご家庭の殆どに奥様が在宅してらっしゃいまして「うちは主人が決めますから・・・」と言われたことが多かったように振り返ります。
…ですからご主人とお会いさせていただくように話を進めていったように思います。

研修で訪れた某住宅メーカーで感心したことがありました。
何かというと奥様の一番の関心の源であるキッチンで1時間のトークをするというものでした。
確かに決定権者が奥様で、その奥様が需要視するキッチンで楽しく会話をして夢をはぐくむことは住宅建築の想いを強くするように感じます。
キッチンでの会話がしっかりしていれば奥様の心を掴むことも可能でしょう。

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キッチンに常日頃から立つ癖をつけて(料理の腕も上がりますね)営業トークの向上に努めるのは良いのではないでしょうか。
展示場や見学会会場ではお客様の滞在時間を長くするように努め、次回のアポイントにつなげていく事は必須だと考えます。
キッチントークで奥様との波長を合わせ商談を中身の濃いものとすることをお勧めいたします。



カテゴリー:接客/サービス
author: Masahiko Kato
結構テレビを観ています。
ただ見る番組がかつてとは違ってきています。
不変なのはスポーツ観戦でしょうか。(大の大谷ファンです)

そんな中で好きな番組が「カンブリア宮殿」「ガイヤの夜明け」「プロフェッショナル」「情熱大陸」その他BSで放送される政治や経済面のものでしょうか。

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直近のカンブリア宮殿で東京・立川にある「メトロール」が紹介されていました。
昭和51年創業、社員118名、社長は松橋卓司氏、番組の中で紹介される会社の現実についつい目が点になって釘付けになりました。

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例えば定年無し(だからや類のあるシニアが集まってくると言います)
若いリーダー(上司から「失敗していい」と言われているそうです)
気付き箱(会社への提案が通れば商品券ゲット)
毎日の8時半からの朝礼や、3時から4時の時間に行う二人だけの雑談タイム、社員全員のビアパーティ・・・

役職じゃなくて役割
議論じゃなくて対話
競争じゃなくて共生


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会社はオーケストラと表現してらっしゃいます。
社員さん達はそれぞれ得意の楽器を練習しアンサンブルで新曲を奏でます。
少人数でジャズのセッションをやってもいいし、大人数でビッグプロジェクトをやってもいいということです。
プロジェクトごとに、リーダーをやっても、フォロワーをやってもいいのだそうです。
お互いに複数のプロジェクトを掛け持ちしてもいいのだそうです。
そこには出世の勝ち組も負け組もなく、ありのままを認め合うつながる仲間がいるだけ・・・そんなワクワク・ドキドキ、新しい事にチャレンジしたい仲間が集う会社という名のガレージみたいな遊び場に君も来ないか!…と会社のホームページには謳われていました。

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何か魅せられてしまいます。
引き込まれてもしまいそうです。

手前味噌になるかもしれませんが、かつて仕事を遊び化しようと努力しました。
仕事が楽しいものになれば「遊び」と呼んでもいいように思います。
楽しい遊びである仕事は多少の疲労があっても、多少の大変さがあっても、多少の辛さがあっても乗り越えられるものだったと振り返ります。
そして業績は向上していきました。
仕事を楽しく行うことこそ業績アップの鉄則と学びもしました。
あの企画・立案した『住まいの参観日』もワクワク・ドキドキをテーマにしました。
「ワー」「凄ーい」「嬉しーい」もテーマに盛り込みました。

企業経営者である社長さん達とお話ししていて離職者が多いなどとの話も話題になる事もあります。
離職の原因はさまざまでしょうが、楽しい会社を作れば間違いなく離職者は減っていくものと確信します。

年功序列、立身出世…働く人たちの価値観は変化しています。
このブログでも取り上げる日本人のやる気のなさはこの会社では感じられませんでした。

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会社へ顔を出すことが楽しい。
仲間との触れ合いが嬉しい。
仕事の中に自分の成長が感じられる。
認め合える仲間がいるから新しいチャレンジが出来る。

そんな素敵な会社が実は勝ってもいます。

大学生の98%が楽しい仕事を望んでいるとのデータも存在します。

「ワクワク・ドキドキ」を感じる会社作りませんか!



カテゴリー:営業
author: Masahiko Kato
顧問先の新入社員さんが新築住宅の契約をしました。(すごいですね)
研修中で、正直まだ試用社員中なのですがやる気は満々でさすがです。
行動力にも感心することがあります。
何か僕も嬉しくなってしまいました。

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お客様からすれば、知識がまだまだであっても、しっかりした会社がバックに在れば担当営業は熱心な人がいいのではと思います。
熱意があって将来性がある人の方が期待値も高いものです。
(ベテランで知識の多い人ももちろんですが)

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住宅会社によって明確に違う点は新入社員を即戦力として考えるか否かでしょうか。
僕は自分の書『住宅業界の新入社員を1年でトップ営業にする方法』にも書いているように、店長時代、毎年新入社員さんを自分の店に受け入れました。(当時の上司が僕が新人を上手く成長させると評価した関係があり必ず毎年配属してくれました)
また僕も新入社員が大好きで喜んで受け入れました。
実に毎年の新人さん達が期待に応えて1年目から実績で貢献してくれました。

僕が愛知県・春日井店の店長時代に僕の店に配属となった新人さん達、今も大活躍をしている人が多くいます。
代表格は 日本でNO1の規模のリフォーム会社の社長N君ですが、皆素晴らしい人が多かったと振り返ります。

理由は何だったのでしょうか?
まず「意識」を変えたことを挙げたいと思います。
人生の大きな夢を語りました。(大谷選手みたいです)
意識を変える事で行動面が随分と変化しました。
何よりも「量」をこなしました。
人は皆学習するものです。
「量」をこなすことで「質」が出来てきます。
つまり「量」を成すことで契約見込み客が見つかる確率が高くなりました。
そしてそういった場合はすぐ我々は彼らに同行してクロージングに努力しました。
厳しさもあったかもしれませんが、彼らに対しての愛情も大きかったと考えます。
初契約はみんなで食事会でしたが、確か当時は新人が先輩の我々にご馳走するというものだったようなものだったと記憶しています。
ユニークでびっくりされるかもしれませんが、新人さん達にとっての初契約は自分自身にとっても、とっても嬉しい事ですし、それ迄の過程で先輩たちが懸命にフォローしますから
感謝の気持ちで喜んで実行してくれたように思います。

住宅の営業の仕事は契約をしないと仕事が習得できません。
契約からの様々な業務が本来の営業業務なのですから、まずは契約です。
人よりも早く契約するのが一番です。
正直最初の契約は殆どが先輩の力でクロージングします。
新人さん達は契約しようとする見込み客を見つけるのが仕事です。

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それまで先輩に同行して折衝の手法を真似したり、数多くのお客様に会うことを日々こなす事の繰り返しでした。
幸いにして住宅展示場へお客様が来場して下さりもしましたから、そういった時に挨拶から始まり好印象の接客に努める事で、次回のアポイントメントも結構とれていたように思います。

彼らは「従順」でしたから指示したことを堅実に実行してもいました。
これも結果としてはよかったですね。

今も新人さん達に対して変わらない気持ちとして、僕は必ず彼らは1年目から戦力になるということです。(最低限の研修は必要でしょうが・・・)

「鉄は熱いうちに打て」とか「先んずれば人を制す」「始めよければ全て良し」などといった言葉もありますが、その通りだと考えます。

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新人さん達はやる気に充ちています。
このやる気をほっておくのはとってももったいない事です。
新人営業さん達は契約もしたくてうずうずしているのです。
ポイントは先輩社員さん達の毎日の指導です。
しっかりとコミュニケーションを図り、成長へと促すことです。

人は教える事によって学ぶことも多いものです。
新人さん達が契約すれば先輩社員にも相乗効果が出てきます。
いい事の連鎖がどんどん広がっていきます。

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顧問会社の新人さんの契約は同期の営業さんにも刺激になっているようです。
いい意味での契約の連鎖が期待できそうですね。





カテゴリー:接客/サービス
author: Masahiko Kato
先日の企業研修で「顧客満足とクレーム」をテーマにした勉強会を実施しました。
皆さんはご存じでしょうか?
住宅業界はクレーム産業とも言われます。
住宅は人が経験する人生における大きな買い物であるからでしょう。
そこにはやっぱり「信頼」の大切さが問われると考えられます。

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研修終了後、受講者の皆さんからレポートを頂きました。
研修の成果でしょうか、クレームについて「ありがたいもの」と書かれている方が多かったですね。
受講者の皆さんの意識が少しでも変化したならば研修効果大と言えるでしょう。
クレームは期待の声と考えたいものですね。
事実、期待されている企業ほどクレームが多いものです。
ごく稀ですが、我が社はクレームが無いなどと鼻を高くしてらっしゃる経営者に遭遇することがありますが、どんなものかと疑ってもしまいます。

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クレームをおっしゃって下さるお客様はありがたいものです。
そしてそういうお客様の声をお聴きするために定期的にお客様アンケートを実施して顧客対応の改善を図っていく事が企業には求められます。
現実的にはクレームが存在してもなかなかそれを声に出して下さらないお客様もいらっしゃいます。
そういったお客様をサイレント・クレーマーと表現します。
このサイレント・クレーマーは放置しておくと顧客満足度の低下につながる事が多いものです。

一般に企業に不満を持つ顧客は9割がその不満を人に伝えると言います。
しかも一人当たり10人以上の方に伝えると言います。
「悪事、千里を走る」の例です。
悪い噂は広がりが早いものです。
逆に企業に好意を持つお客様の声はなかなか広がっていく事が少ないようです。
「好事、門を出ず」と言います。
私達はサイレント・クレーマーを顕在化しクレーマーとして対応してサポートしていきたいものです。

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ありがたい事があるものです。
クレーマーに対して解決策を示ししっかりと誠意を持った対応をすると、なんとクレーマーがサポーターに変わってくださるという事です。
クレーマーだったお客様が営業や会社に対して次の見込み客を紹介して下さるといった
大変企業にとってはありがたい事も経験しました。

かつてお客様の満足されたお顔に出会うことは何よりの喜びでした。
仕事を通じて、納得していただくこと、満足していただくこと、そしてもっと言えば感動していただくことに努力していきたいものですね。

感動とはお客様の期待値を超える事です。
社員の対応などはその良い対象となると考えます。

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今後の企業としての業績向上を望むならば、クレームにはしっかりと対応し、スピードをもって解決策を提示したいものです。

ぜひ、クレーマーをサポーターに導いていきたいものです。