顧問会社数社の社員さんたちがメールで毎日の日報を送ってくれています。
毎日のPDCAがそこには記入されています。
当たり前のことなのですが、この当たり前ができていない社員さんが実は大変多いように感じられます。
また日報を書くことを、やらされているという感覚で考えては面白くもありませんね。
あくまで自分の日々の仕事の為、自分自身の成長の為と考えることが肝心な様に思います。
 かつて僕の会社員時代も「当たり前のことを当たり前にやっていこう!」というスローガンを立て、まずは当たり前のレベルを上げることに力を入れたことがあります。
日報を書くことも当たり前のこととして捉えました。

null

 営業の仕事をやっていて思うことは、もちろん個人差はありますが、努力すればある程度の契約という結果が出てくるということです。
 行動はうそをつかないものです。
行動量と契約の数はある程度までは比例するものです。
お客様との商談も数を重ねて人間関係を強いものとしていけば、困難だったものが意外にその壁が超えられたりもするものです。
 彼らの日報を見ていてかつての自分の姿を思い起こすことも度々です。

 オフィスにいる時は整理整頓を意識しています。
先日、僕の新入社員の時の契約したお客様の書類を見つけました。
懐かしいお客様の顔が浮かんでも来ました。
例えばSさん、愛知県に借家住まいの方でしたが、ご夫婦とも三重県の出身で実家に戻りたいという願望をお持ちでした。
 何度となく訪問していましたが、行くたびに不在で顔を出した証の手紙をポストインしてくるのが日常でした。
 そのうちSさんから連絡が入り、君は熱心だから詳しい話をしたいということで商談の機会を持つ形となりました。
持ってらっしゃる土地は22坪、昔からの家が建っており現在は人に貸しておられるということでした。
 早速土地を調査に行きましたが、三重県でもどちらかといえば和歌山県に近い漁村で、車で片道4時間半ほどかかりました。
また無指定区域であり、道路も狭く工事材料の搬入には手運びが必要でもありました。
役所の話では建築の許可がとれるかどうかわからないとのことでもありました。
何度かプランの打ち合わせを重ねて、Sさん夫婦との人間関係は強く深いものになっていったと記憶します。
折衝のたびにSさんのご自宅で食事もごちそうになりました。
僕のことを家族のような気持ちで接してくださいました。
また嬉しかったことは困難だといわれていた建築が可能であるという役所の返事を頂いたことです。

null

 ところが、いざ見積作成の段階で困った問題が起こりました。
新入社員の僕には全く予想しなかったことでした。
建築地が遠方で当社の工事店がいないこと、また心配していた材料の搬入が困難なことでした。
「せっかくだけどお断りしてきなさい」という上長からの指示でしたが、僕としては何とか建築の方向で進めていきたい気持ちでいっぱいでした。
 とにかく会社に頼み込んで見積もりだけは出していただきました。
但し問題なのは正規の見積もりのほかに工事に携わる職人さんたちの宿泊費用や小運搬費用が226万5000円もかかるということでした。

 地元の工務店さんで実行すれば宿泊のための費用は掛かりません。
建築費用が730万円でしたから、自社で建築した場合、実際には956万円ほどになります。
正直にSさんにその旨をお話しして僕としては大変残念ですが、地元の工務店さんで建築してくださいとお話しして帰社したことを覚えています。

 Sさんからその後連絡が入りました。
「加藤さんで建てるよ、一生懸命にやってくれてるから」とおっしゃいました。
嬉しくて涙が出ました。
自分の家を作っていくような気持ちで取り組みました。
案の定、工事は無事進行しました。
新築された建物に僕も宿泊させていただきました。
充実感でいっぱいでした。
またSさんにも本当に喜んでいただきました。

 建築途中でSさんから職場の同僚の方が家を考えているとご紹介を頂きました。
Eさんという方でした。
結果を申し上げますと、ありがたいことですがEさんにもご契約いただきました。
そしてその後、Eさんの息子さんのための住まいもご契約させていただきました。
まさに感謝・感謝です。

null null

 ステップ・バイ・ステップ(一歩一歩)確実に僕の営業人生が開花していったように振り返ります。
顧問会社の営業社員さんにも一歩一歩確実に成長を遂げていただきたく、毎日の日報を拝見させていただいています。
「頑張ってください」