住宅会社の顧問をしている僕の仕事でいつも決まって遭遇する問題があります。
それは何かというと今の会社の状態を変化させていくということです。
そしてそこに起こってくるまた問題があります。
それは何かというと社員の皆さんたちの「抵抗」です。
そうです、変化には必ずといっていいほど抵抗が伴います。
つまり人は何も変わらないことが一番楽だということに相違ありません。

 とはいえダーウィンの「進化論」ではありませんが変化することが企業には求められています。
変化したくない人たちとの葛藤もあるのですが、そこを何とか乗り越えていくことこそが僕の使命ではと考えます。
もっと言えばそうして変化の向こうに業績向上を成就させることが自分に課せられた務めということでしょうか。

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 最近そんな僕に与えられた新しい課題があります。
何かというと顧問会社の将来をしっかりと築いていくということです。
そのためには現在を真摯に見つめ時代が変わっても、強い会社を維持していくことが求められます。
そこで自分の中である提案をしようと考えています。
もっと顧客目線でものを考えていく企業への転換です。
 例えば、受注(契約)の30%を今までにその会社の住宅を購入していただいたお客様からの紹介から取得するというものはいかがでしょう。

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 ではそのためにはどうしたらよいかということになります。
そのためには現在の契約への仕組みを変えていくことが不可欠となります。
どちらかといえば説得型で受注していた形を、もう少し時間を要してお客様の納得を得る形で契約するようにしていくことです。
 そしてもっといえばお客様から満足を引き出していくというものです。

 今となっては恥ずかしい話ですが、かつて僕が属していた住宅メーカーもスピード第一、契約至上主義といってもよいでしょうが、何よりも契約最優先で考えられていた時代がありました。
 契約までの時間をかけないことが良しとされたのです。
 ただし企業目線が強すぎてお客様から契約後にキャンセルが数多く発生していました。
毎月の契約報告もあたかもゴルフをやっているごとく、グロスで○○棟の○○〇千円、ただし解約が○○棟〇〇〇千円ありますから、ネットで○○棟〇〇〇千円となります・・・なんていう報告が当たり前化していたのです。

 よく考えてみてください。
せっかく契約してもキャンセルが発生したとすればそれまでのすべてが水の泡、もったいない話ですが徒労となってしまいます。
余分な仕事をしたということになります。
生産性を伴わない作業をしたということです。
営業はもちろん、設計や積算、ほかのセクションにも随分と迷惑が掛かってしまいます。
また大きいのは何と言ってもお客様との信頼関係が損なってしまいます。
一番大切な企業のイメージも損なってしまう訳です。

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 住宅はお客様にとって一生に1回の一番大きなお買い物であるはずです。
じっくりと納得がいくまで後悔の無いように打ち合わせもして契約することが肝心です。
顧客目線で事を進めていくということです。
但しお客様にもある程度は会社の事情をお話しして、例えば職人さんの状況や、着工時期など多少の融通は聞いてもらうことも現実はあるものです。

 住宅業界はお客様に接する人も皆商品だと僕は考えています。
ご存知でしょうか、住宅は営業がみな平等に売れているわけではありません。
売れる人と売れない人が必ず存在します。
トップ営業といわれる人の多くが紹介営業で仕事をこなしています。

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 つまりは会社も紹介営業で営業展開していこうということです。
そのためには今までの説得をやめて、お客様の納得そして満足を頂ける住宅会社へと転換をしていくことが大切ではと考えています。
 今、そんな提案をしようと考えているところです。