またまた新しいニュースが飛び込んできました。
積水ハウスがイギリスの住宅市場に本格参入を発表しました。
日本における工業化住宅のノウハウを生かしてイギリス国内で工場生産による木造ユニット工法の供給をするとのことです。
 今後10年間で毎年30万戸の住宅を供給する体制構築を急いでいる状況です。
このイギリスへの進出は積水ハウスの「社会課題の解決」を目指す企業理念にも合致します。

 この背景には現在のイギリスの住宅事情が影響します。
イギリスでは需要と供給のミスマッチから新築住宅の価格が急騰しています。
年間30万戸の新築需要があるのにもかかわらず、実際は20万戸しか供給できていない状況です。
イギリスの平均年収が350万円に対して住宅の平均価格が約6倍まで跳ね上がっており普通の人では新築住宅に手が出ないのが現実とのことです。

 イギリスではリフォームが盛んですが、こういった影響も関係していると感じます。

 積水ハウスは木造ユニット工法のノウハウは持ち合わせていないはずです。
が、工場を活用した住宅生産の調達や物流、技術、設計、維持管理などのノウハウで協業できると判断したそうです。

 今年度中に100戸の販売・着工が行われる予定といいます。
現在イギリス国内にはEUの離脱や移民流入、政治や経済の諸問題があり、リスクも懸念材料ですが積水ハウスの海外戦略の動向に着目したいものです。
 この戦略が成功するか否かで、住宅業界のさらなる再編成の動きも活発化するかもしれません。