かつて積水ハウスの東京の支店長時代、多摩ニュータウンは僕の支店の管轄でした。
当然ながらニュータウン内に多くの分譲地を持っていました。

 またその他、山梨県にも「コモアしおつ」という大きな分譲地があり、なんと300区画が未販売の状態でした。
この分譲地はユニークでJR中央線の上野原駅から斜向エスカレーターに5分乗車して分譲地に上がっていくという珍しい分譲地でした。
 何でも全国にもう1か所四国に同じ存在のものがあるそうです。
 そして困惑したのはバブル時期に購入した物件のため、購入価格が坪40万、バブルがはじけてからの販売価格は坪8万円、売れば売るほど赤字という状況で、上物の建物で何とかカバーするといった状態でした。

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 今日顔を出した住宅会社でも未販売の分譲地が存在していて、いかにそれを販売して現金化するかがこの日のテーマでした。
 
 現存する建売をこの会社の専務に同行して見させて頂きましたが、確かに魅力を感じません。
残念ですが、工夫をして売るという状態とはかけ離れていました。

 建売は会社の姿勢が出るものと考えましょう。
様々な提案が盛り込まれていて、魅力的なものとして販売したいものです。
最近は特に主婦目線でプランニングを考え、収納や動線をしっかり意識したいものです。

 さて今回のテーマは売れ残り物件をどう販売に結び付けるかです。
販売前にしっかりと物件周辺のマーケティングをすることは不可欠です。
近隣の他社動向、どんな層が購入するか、また物件のみならず周辺環境も重要です。

 かつて某不動産会社が土地50坪、建物28坪で2500万円という設定で50区画の分譲地を販売していたことがあったのですが、売れ行きが思うようにいってませんでした。
その隣接した物件を僕たちは50区画を譲り受け土地60坪、建物36坪にして3500万円平均で販売したのですが、見事に早い時期に完売しました。
 販売エリアを熟知した我々の経験が生きた成功例でした。

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 さて販売に至っては人間の持っている五感に訴えることも大切、家具や小物を置くこともお客様の気持ちを高揚するものです。
 高額物件に至っては販売員の対応も商品のうち、常日頃から挨拶や応対マナーも学んでおきたいものです。

 万が一販売が遅延した場合、価格の修正も必要な場合もあります。
金利負担も金利が安い今だからこそ気にならない感もありますが、やはり1日も早く完売といきたいところです。

 普段からお付き合いのある不動産屋さんへの協力要請も時として必要だと判断します。
見極めを早くして回転率を高めていく事に心がけましょう。