「いいかい、営業の仕事はお客様に関心を持つことなんだよ」
「営業にとって本当の意味での仕事時間はお客様とお会いしている時間だよ」
そんな話をすることがあります。
 これはかつて住宅会社でマネジメントをしていた当時も、よくメンバーに対して話していたことでもあります。
 また実際に私自身が自分の住宅営業時代にも実践していたことでもあります。

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 人は不思議なもので、会社に顔を出して自分のデスクに座っているだけで何かしら仕事をしているような気分になってしまいます。
 ところが営業社員にとってはそういったことだけで結果に結び付くものではありません。

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 新人時代、当時の積水ハウスはある意味厳しい会社でした。
入社してすぐさまカルチャーショックを受けました。
「加藤君、朝は9時半迄には会社を出なさい。夜は10時まで帰ってこなくていいから」
ウソのような本当の話ですが、「どこへ行けばいいですか?」という私の質問に対して「住まいに困っている人はいっぱいいるだろう、自分で探しなさい」でした。
 また「何を話したらいいですか?」という私の問いに対して「そんなことはお客さんが教えてくれる」でした。
確かに先輩社員も忙しそうな人ばかり・・・質問するのも気が引ける様な状態でした。
 まずは近隣の賃貸住宅や借家に顔を出して営業をスタートさせた事を覚えています。
何度も何度も断られて少しづつ少しづついろんな工夫をして学習したことで自分の営業ができるようになっていったように記憶もしています。
たくさんの断りからお客様の心理を考えて行動するように変わっていったのです。

 現在は時代も変わって新人さんには研修もしっかりとされるようになってきました。
礼儀作法や挨拶をはじめ、様々なマナーも教育されるようになっていると思います。
企業内格差はありますが・・・。

 ただ、私が思うことは意外かもしれませんが、自分の新人当時の上司からの指示についてたくさん、なるほどと納得したり感謝することもありました。
営業の原点はこういうものか…と学ばせて頂いたように感じています。

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 皆さんもよくご存知のように、仕事はあくまでも自分自身のためのものです。
人生のほとんどの時間を費やすことになる仕事はやりがいのある、価値のあるものになることが大切です。

 究極的なことを言えば誰も助けてはくれません。
自分で、自分自身の力で、未来への扉を開いていくことが重要です。
どんなことがあってもポジティブに考えて行動していくことも大切ですね。

 与えられるものと自分から求めるものの違いがそこにはあるように感じています。

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