住宅営業の世界に女性が進出し始めています。某大手住宅メーカーも来年度100名ほどの女性営業を採用すると聞きます。素晴らしい事で、是非とも入社されて活躍されん事を祈らずにはおられません。男性中心の昔ながらの汗臭い営業は全国的に古いものになっていくでしょうし、住宅メーカーがお客様から求められているのは新しい発想やセンスであり彼女達にはそれが期待できるでしょう。ただ、私の経験から留意したい点を申し上げておきたいと思います。マネージャー時代、営業本部初の女性営業を預かりました。驚くことに合コンから契約を取ったりもして、新人賞にも入り優秀な女性営業でしたが最近退社したそうです。理由は住宅営業という仕事の肉体的・精神的きつさが原因と聞きました。時間が不規則になる、予想以上にお客様と感情が入った打ち合わせでクタクタになってしまう、住宅メーカーではまだ女性が働きやすい環境が充分に整備されていない・・・といった事のようです。お客様からは何でも気軽に話しやすいし、やわらかい印象があって可愛がられるという事でしょうが、裏返せば断りやすく、頼りない印象で仕事の相手として見てもらえないという事にもなります。かなり体力が必要とされる業務であるが故に要領よく仕事をこなさないと疲労感から精神的にまいってしまい、退社という事にもなりかねません。受け入れ先の上司や先輩は十分そういったことを理解した上で指導してあげるべきなのでしょう。朝早くから夜遅くまで仕事漬けという時代ではありません。メリハリのついた効率営業の時代です。人間は環境の動物といいますが、良い環境づくりが職場のマネージャーの仕事である筈です。今後、住宅の世界で女性営業が活躍してもらう為にそのあたりの気配りの必要性を感じるのです。