2023年 05月の記事

May 2023
カテゴリー:営業
author: Masahiko Kato
矢野経済研究所の最近の発表によりますと2030年度の住宅着工予想は74万戸ということだそうです。
更に2040年代には60万戸の時代に突入していくだろうとのこと、いつも申し上げているのですが、まさに住宅業界は縮小産業と言えます。

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そんな中で、大和ハウス工業や、積水ハウスなど大手住宅メーカーは2023年度の受注計画を軒並み前年度アップで考えているようです。
強気とも思える受注計画ですが、各社ともそれなりに自信があるようにも思われます。
また計画段階では経済状況がマイナス要因があるならともかく右肩上がりで考えていく事が一般的でもあります。

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僕は積水ハウス出身ですから、かつての営業力で「夜討ち朝駆け」した思い出が鮮明にあります。(それはもう大変でしたが、懐かしい思い出です)
当時は住宅営業は毎月契約することが務めでした。
「1棟極楽0地獄」なんて言葉が存在しました。
おそらく日本人が一番働いた時代かもしれません。

ところが現在の大手の住宅メーカーの住宅営業は3ヶ月に1棟契約するか…といったところです。
コロナの影響で随分と営業手法も変わりました。
コンプライアンスも大きく営業手法に変化を与えています。
そんな中で住宅1棟の価格は何と平均4500万円程、1カ月にすれば1500万円の受注をしているという勘定になります。
粗利益が30%と考えれば1カ月に450万を挙げていることにもなります。

またマンションやアパートの受注価格は大幅に上昇しています。
なんと1棟当たり1億6千万円程です。
さすがにこれは毎月契約は無理がありますが、それにしても年間2棟ぐらい、つまりは一人の賃貸住宅の営業は年間3.2億円の契約をしているということになります。
一人当たりが年間1億の粗利益を上げているというわけでトップ営業は歩合が相当ついて年収の高い営業も数多くいる事でしょう。

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大手住宅メーカーの戦略を検証すると、徹底したマーケティングを実行しているのが理解できます。
また情報力が違いますね。

ご存じの様に2000年を過ぎてから住宅業界は地域ビルダー中心の展開になっています。
ここには大手の住宅メーカーとは価格帯も違いますし、戦略の違いも存在します。
二極分化している現実があります。

全国のビルダーさんや工務店さんを見つめていて感じる事があります。
随分と淘汰も進んできています。
そんな中で今後何をしたら勝ち抜けるのかを模索してらっしゃいます。

勝ち抜くために必要な事はいろいろと在るわけですが、その原点はお客様に寄り添う事、お客様を見つめて、エリアの特性を理解して、どんなものが売れるのかをしっかりと調査することにつきます。

また新しい事にチャレンジしていく姿勢も必要です。
基本業務をきちんとこなしていく事も必須業務です。

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間違いなく住宅業界の淘汰は進展していきます。
いつまでも同じ事ばかりやっていては負け組になるだけと言って過言でありません。
お客様を見つめ、会社規模にもよりますが「我が社は何をやるべきか」をはっきりと知るべきです。

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「企業にとって必要な事はお客様に近づくこと」です。

カテゴリー:営業
author: Masahiko Kato
日本の将来をついつい心配してしまうことがあります。
果たして日本の将来は明るいのかどうか・・・。
寂しい話ですが、各種の調査によると将来が明るいと考えている人は少ないようです。

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自分自身が社会人となった頃が忘れられません。
とにかく別世界に入った感覚でした。
まあ学生時代がのんびりしていたということもあるでしょう。
毎日毎日、先輩社員さん達が忙しく仕事していました。
日本人は働きすぎと海外から批判もあった時代でした。
無我夢中で仕事に向かっていったものです。(もう必死でした)
若かったせいもあって体は持ちました。
1日8時間ではなく16時間ぐらい仕事漬けだったように記憶します。
おかげさまで時間の使い方は上手くなったように感じています。
住宅営業の世界は個人商店みたいなところもあって、毎月の基本給だけでは生活のゆとりはないのですが、契約をすることで営業手当が付いて多少の贅沢が可能でした。
自分の仕事は自営業と変わらないな…などと考えたりもしたものです。
毎月契約することが当時の住宅営業の責務でした。
「1棟極楽、0地獄」なんて言葉もありました。
コンスタントに契約していれば会社から何も言われない状況でもありました。

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そんな中で仕事に対して考え方を変化させました。
仕事を好きになるということです。
とてもじゃないが仕事を好きにならないとやっておられませんでした。
仕事を好きになるにはどうしたらよいかを真剣に考えました。
自分なりの結論は仕事を通じてお客様に喜んでもらうことでした。
お客様と契約をして住まいをお引渡して満足していただこうと努力しました。
可能であれば感動してもらうよう工夫もしました。
感動していただくとありがたいことにお客様が別の家の計画があるお客様をご紹介して下さることが出てきました。
これは仕事冥利に尽きました。

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紹介を頂いて契約が出来るようになると何といってもやりがいが変わってきました。
住宅営業の仕事が誇りに思えてきました。
あんなに当初イヤだったこの住宅営業の仕事が不思議ですが楽しくなってきました。

私達はどうせ仕事をするならば仕事を楽しむように持っていきたいものです。
販売力がついて生産性が高まれば収入も増えます。
お客様に喜んでいただければモチベーションも格段に上がります。
会社からの評価もぐんとアップします。
すると益々仕事に対する意欲が変わってきます。

1日のうちで仕事に費やす時間は約3分の1、私達は多くの時間を仕事に使っています。
折角多くの時間を使うのですから、楽しく仕事をするようにしないと損ですね。
楽しく仕事が出来るようになると毎日が好循環してくるものです。
結果として良い人生につながるといっても言い過ぎではないでしょう。

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そのためには今の現実をしっかりと見つめて工夫をしたいですね。
自分自身の日常を改善してみませんか。
今迄よりもう一つ上の仕事に挑戦してみて下さい。
毎日毎日テーマを決めて動いてみて下さい。
時間を上手く使いましょう。
計画・立案・実行・検証・行動・再検証…やっていきましょう。
挨拶はきちんと、気持ちの良い人と思われるようにしたいですね。
お客様に合う時間を少し増やしてみましょう。
どうしたらお客様に喜ばれるか考えましょう。

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自分の為に実行する事です。
人生の充実のためにぜひ考えたいものです。




カテゴリー:営業
author: Masahiko Kato
「今月はどうだった、契約できたのか・・・?」
「ダメでした、来月は頑張ります」
貴方の会社では、そんな上司と部下のやり取りをしているなんてことはないですよね。
業績の上がらない会社の典型的な例です。

サラリーマン時代からこのあたりの指導は徹底していたように振り返ります。
「今月は結果が出なかったね、今期の計画に対して現状55%の進捗率だよ、来月の予定はどうなってる?進捗率も80%まで伸ばしてもらいたいな。いつも結果を出してくれる君の事だから期待してるよ」

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「はい、今月は60件の面談予定に対して48件と行動量が不足でした。日々の時間管理に大いに反省点があります。又、契約予定のお客様に対しての詰めの甘さがありました。お客様が納得されてない箇所がいくつかあったのが契約に至らなかった何よりの要因でした。来月は確実に55件の面談を達成し、その中でアポイントの面談率を80%に高めます。どうしても契約が月末に集中しがちなので今月契約できなかったお客様は10日までにクロージングします。課長の同席もお願いしたく考えています。5日の午後2時を予定していますが課長のご予定はいかがでしょうか?その折はどうかよろしくお願いいたします。」

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「またもう一人先月お引渡させて頂いたお客様がご紹介くださったお客様が順調に推移しています。ご一緒に営業同行もしていただいたので早い段階で信頼を頂いています。こちらのお客様は25日までには結論をもらうつもりです。建築予定地の調査も先月22日に順調に終わりプランも28日に提出いたしました。変更プランが5日には提出建物案内を同時に実行する予定です。奥様が特に気になさっておられるキッチン辺りは12日にショールームに案内予定です。ですから2棟の契約を期待して下さい」

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「オー、さすがだね。期待してるよ。何か僕に君を助ける事があったらいつでも気軽に言ってくれよ」
「はい、こちらこそよろしくお願い致します。設計にはプラン折衝時の動向をすでにお願いしてあります」

…ざっとこんな感じが日常だったような記憶があります。

大切なことは抽象的表現は避ける事です。
いつも具体的である事を当たり前化していました。

そのためには数字を使うことです。
これは業績向上の大きなポイントです。
数字は嘘を言いません。
数字を使ってコミュニケーションすれば必ず望ましい結果が出てくるものです。

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会社の期待値にそう、堅実なマネジメントのできる上司はこういった手法を必ず実行しているはずです。

部下を叱るコツや、褒めるコツも心得ている事でしょう。
そして部下の存在感を常に認めてもいるはずでしょう。