幼い頃、3才から5才の頃です。父親に連れられて旅をするのは国鉄(現在のJR)高山線でした。
当時住んでいた飛騨金山の駅で機関車に乗ろうとするといつも機関車から大きな汽笛が聞こえたものです。

 当時の僕にはその汽笛の「ポオーー」という大きな音が野獣の鳴き声のような感じがしてとっても怖かった思い出があります。

 反面、電車が到着して出発までの間にどこからか現れて「弁当おー・・・弁当、弁当」とよく通る声で弁当を売りさばいていたお弁当屋さんは、怖い怪獣をやっつけてくれる正義の味方のような感じで、当時の僕にはヒーローでした。

 写真の弁当は名物弁当だったのですが今は売られていません。
「飛騨の栗こわい」といって、赤飯のおにぎりの中に栗が入っていて僕はとっても気に入っていました。
全国的にも紹介されて自慢の弁当でした。

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 気さくで優しかったお弁当売りのおじさんも今はいません。

 全国を旅していてお弁当を売っている人の姿を見つけるととっても嬉しくなります。