急ぎ足で過ぎ去っていく日常の中で、ふと忘れかけていた何かを思い出させてくれる一人の画家がいます。放浪の天才画家とたたえられ。日本のゴッホと評される山下清です。身体に障害を抱えながらも彼は、明るく生き、自由気ままな旅をこよなく愛しました。
 大正11年生まれ。昭和46年49歳でこの世を去った彼ですが、その作品は我々がどこかに置き去りにしてしまう心の忘れ物を、そっと届けてくれる優しさに溢れています。
 「カラン、コロン、下駄の音 麦わら帽子に 赤い傘 線路伝いに16年 自由気ままに旅をして 童心の瞳に映ったそのままに
 貼り絵で描いた、素朴な世界 まぶたを閉じると故郷の 遠い昔を思い出す。」

 null