住宅生産団体連合会が「2023年度戸建て注文住宅顧客実態調査」をまとめました。
主だったところを並べてみました。

2020年から2023年度への推移を見つめてみましょう。
世帯主の年齢は39,6才から40,2才と徐々にですが上がってきています。
世帯人数は3.22人から3,01人と減ってきています。
世帯年収は964万円から1148万円へと上がってきています。
延べ床面積は126,8㎡から123,5㎡へと少し小さくなってきています。
住宅取得費に至っては5337万円から6681万円へと大きく上昇です。
建築費は3815万円から4566万円へとこれも大きく上昇です。
自己資金は1293万円から2047万円へと増えてきています。
贈与額は1535万円から1286万円へと減少です。
借入金は4601万円から5859万円へと膨らんでいます。
借入金の年収倍率は4.77倍から5,1倍へと変わってきています。


null null

建築費や住宅取得費が上がってきていることから、住宅の延べ床面積が抑制されてきている感じがします。
平均世帯年収が少しずつ上がってきている現実がありますが、住宅購入者の資金繰りが厳しくなってきている状況も感じられます。
住宅の坪単価が平均114万円と人件費や原材料費の高騰の影響が出ています。
もちろん住宅の質も随分と良くなってきている事もあるのでしょうが・・・。
最近は13,7%と年を追って平屋住宅が増えてきている実態もあります。
住宅ローンの金利タイプは全体の88%が変動金利で占めています。
ここへきて金利が上昇の傾向ですが、現状は影響が出ていない様子です。

null

日本においては戸建て住宅割合が89.6%と共同住宅の6,4%を大きく上回っています。
ちなみにアメリカは戸建て住宅65,5%、共同住宅24,1%です
韓国では戸建て住宅64,2%、共同住宅26.7%となっています。
これから先、日本においても戸建て住宅の割合が減少していく事が予想されます。

住宅の着工数が年々減少してきています。
年を追うごとにに私達の手に届かないものと化している状態です。

null

住宅を販売してきた人間として思う事です。
住まいづくりは夢づくりでした。
夢づくりのお手伝いをすることは仕事の何よりのやりがいでした。
お客様の一生で一番大きな買い物のお手伝いをしてきました。
頑張れば何とか理想の住まいが創ることが出来ました。

住宅が夢から夢でなくなっていく状況になろうとしています。
現実として災害国である日本の家は頑強さも要求されます。
「手取りを増やそう!」というテーマで国民民主党が議員数を4倍に増やしました。
国の住宅施策にもいろいろと期待したいこともあります。
日本国民の年収が増えていき、努力次第で住まいが現実化できるような現実を望んで止みません。

null

「家」は日本人の家族の幸せの根幹であるように思います。
戸建て住宅が建てられる時代が継続してほしいものです。