新型コロナの感染が長引いています。
僕の仕事もここのところ出張が影を潜めもっぱらオンラインでの対応になっています。
予約していたいつものホテルにも予約取り消しの連絡を入れざるを得ませんでした。

 さて、ある旅館の話です。
かつては繁盛していた旅館だったのですが、いつのまにか客足が遠のいていきました。
どうしたらお客様を取り戻すことができるかどうか、会社を挙げて改善運動に取り組みました。

null

 ある社員さんがこう言いました。
「そうだ、もっと笑顔でお客様をお迎えしよう。笑顔を意識するために胸にコメントを書いたカードをつけよう」
「あっ、それいい」
「私の笑顔輝いていますか」と書いたネームプレートを付けました。
そしてこの運動は効果を生みました。
お客様がこの旅館に帰ってきたのです。

null

 私達も自分の目標を胸に掲げたらどうでしょうか。
そうすることでお客様と、そして何より自分に宣言するのです。
例えばお客様との面談量を増やしたい人は、
「約束します。私は毎日5件以上のお客様とお会いします」と宣言してみるのです。
「あっ、それいい」社内の皆からそのカードを見られ、嫌が応でも面談量増大を意識することになります。

 お客様と打合せする設計担当者にもつけてもらいます。
「お客様の夢を私が形にします」というのはどうでしょう。
現場担当者も役割は重要です。
「お客様の現場を守るのが私の仕事のやりがいです」というカードをつけてもらいます。
アフターサービス担当者には「クレーム歓迎、スピードで対応します」
ピカピカの新入社員さんには「新入社員です。熱意だけは誰にも負けません」
こんな風に会社を挙げていろんな事に顧客目線で目標設定し日常行動を考えるのです。

null

 結果が出なかったら、元に戻せばいいだけの話です。
業績が出ていない会社は毎日毎日同じことを繰り返していることが多いものです。
 素直になって「あっ、それいい」といって実践することをお勧めします。

 (加藤正彦『住宅営業の教科書』より抜粋しました)