「温故知新」という言葉がありますが、最近ふと自分の人生を振り返ることが増えてきています。
独立して3年目、まだ私の両親が健在だったころ岐阜県美濃加茂市の実家の離れを本社登録して仕事はじめとしました。
 そんなとき、ある雑誌の企画で対談したのが元巨人軍の西本聖さんでした。

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 西本さんといえばゴールデングラブ賞を8回も受賞しておられ、また巨人の主戦投手としてあの江川卓とライバル関係を構築しながらチームの優勝に貢献されました。
1980年から1985年まで連続して2桁勝利を記録しておられ特に1981年は18勝と活躍は素晴らしいものでした。

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 そんな野球界の偉人から質問され恐縮しながらお話したことを鮮明に覚えています。
西本さん「組織全体を強くするという点では企業とプロ野球チームはよく似ていませんか」
私「その通りだと思います。マネージャー時代は野球の監督の様な気持ちになりました。
社員それぞれが持っている個性や才能をどうやって生かすか、同時に組織としていかに戦うかを常に考えていました」
西本さん「組織内のコミュニケーションは当然必要ですが、チーム内で競争意識を持たせることも必要ではないですか」
私「ええ、同じ組織にいる仲間であってもよい意味で競い合うことを提唱しています」
西本さん「競争がないとレベルが上がらないのは野球も企業も同じでしょうね」
私「大切にしていることの一つが社員満足度です。例えば社員が笑顔であればお客様に伝わり、それが業績に反映されます。会社の業績が良くなれば社員はさらにやり甲斐を感じて、さらに力を発揮してくれるはずです」
西本さん「野球も勝つ喜びを知れば自主的に練習するようになります。」

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 そしてこんな質問も頂きました。
西本さん「今後の抱負を教えてください」
私「独立して3年、コンサルしている企業のほとんどが業績向上しています。とても嬉しいことです。今後も多くの企業のお役に立つよう貢献していこうと考えています」
西本さん「これからも多くの会社を元気にするための活躍を期待しています。

 雑誌に掲載された部分以外にいろいろと西本さんの野球人生についても質問させていただきました。

 愛媛県・松山市の興居島に生まれあまり裕福ではない家庭で育ったとお聞きしました。
松山商業時代は甲子園経験はありませんが、1974年ドラフト外で巨人軍に入団、なかなか日の目を見ませんでしたが、入団4年目で8勝を挙げ1軍に定着していきます。
 当初のライバルは定岡、その後江川が入団して新しいライバルとなります。
今だとびっくりですが、長嶋監督から20発の往復ビンタを受けたりもしておられます。

 通算勝ち星は165勝、ドラフト外入団選手としては最多記録です。(素晴らしい)
あの足を高く上げて投げる独特の手法、切れ切れのカミソリシュートは圧巻でした。
沢村栄治賞も1981年に受賞しておられます。
 背番号は58・26・25・24・52・90・71・81・72・87と経験しておられます。
つまり、巨人・中日・オリックスの選手時代、その後はコーチとして様々なチームで指導にもあたられたということです。

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 苦労人であるという感じを受けました。
だからこそ、言葉の端々に共感する部分もたくさんありました。
強く握った手の温かみが印象的だったことをしっかりと覚えています。