2018年 09月の記事

September 2018
カテゴリー:営業
author: Masahiko Kato
 全国各地の住宅会社(住宅メーカーから地域ビルダー・工務店まで)に顔を出す機会を本当に数多くいただいています。
 同じ仕事をしているのにその仕事の手法がこんなに温度差があるんだと気づきもたくさんあってびっくりもしています。
 その中で今日は顧客名簿についてお話してみたく思います。

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日常、営業はお客様の新規の名簿を毎月何らかの形で入手します。
例えば展示場来場、インターネットでの引き合い、スーモカウンターから、現場見学会、電話から、紹介、雑誌から、インスタグラム・・・住宅会社によっても様々な引き合いルートがありますが、気になるのはその新規の引き合いカード1枚当たりにかかる費用です。

 会社は様々な費用をかけることによって新規の引き合いを取得します。
広告宣伝費、販売促進費、展示場出展費などが主だった費用でしょうか・・・。
取得する費用は1枚当たり7万から10万円と予想します。
もちろんこの費用も会社によって随分と相違がありますことをあらかじめ理解しておく必要はありますが・・・。

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 ここで大切なこと、営業が意識しておきたいことは何か。
自分たちの会社が大きなコストをかけて取得した新規の顧客名簿を契約という目的に向けてしっかりとフォローしていくことです。
そこにはもちろんスピードも要求されます。
信頼をもらうためにはどうしたらよいのかを考えていくことも重要です。

 ところがです。
この新規の名簿が大切にされていない住宅会社もあります。
中には驚嘆する現実にも遭遇します。
せっかく会社が大きな費用をかけて取得したお客様情報である名簿が入手したままになっていて接触されていないという現実です。
もう唖然としか言いようがない状況にぶつかることもあります。

 住宅会社によっては1か月に数枚しか顧客情報が入ってこない会社も実在します。
そのため、新規の名簿を取得するために賃貸マンションやアパートにポスティングをしたりする会社も現存します。
逆に驚くほどたくさんの名簿が入手される会社もあります。
素晴らしいことですが、残念ながらこういった住宅会社ほどお客様との接触頻度が低いのも事実です。

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 お客様の心理を考えましょう。
僕も積水ハウス時代営業として数多くのお客様との出会いがありました。
最初から積水ハウスで建てますからとおっしゃるお客様は誰一人としておられませんでした。(建売はまた別です)
新しいお客様との数多い接触の中から徐々に徐々にお客様の信頼を勝ち取って契約まで至ったわけです。

 お客様からオファーを頂いたならばスピードを持ってその声にこたえたいものです。
メールや、電話、場合によってはラインもよいと考えます。
展示場や見学会への来場であれば次回のアポイントをきっちりととっておきたいものです。
お客様への対応一つで契約できるかどうかが決まります。

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 お客様は会社を選ぶだけでなく、商品を選別し、営業を判断もします。
お客様の気持ちを汲んで、どうしたら喜ばれるか、どうすれば選んでもらえるか真剣に考えたいものです。

カテゴリー:営業
author: Masahiko Kato
 関与先企業の業績が向上してくることは顧問としては嬉しいことです。
住宅会社専門の顧問として15年前に独立して最初に関与したのがに埼玉県の住宅会社ファイブイズホームでした。
当時の企業名は細井不動産、関与中に名前を変えてファイブイズホームと命名しました。
それまでの本社をショールームに、本社は隣の土地に変更して3階建てで建築しました。
ショールームの建築は僕が任されて担当しました。

 関与前、僕はあいおい損害保険会社の講師を依頼されていて全国の工務店さん相手に住宅会社の生き残りをかけた話を中心にして全国を廻っていました。

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 その僕の講演を聞きに来ておられたのが細井保雄社長です。
講演後すぐさま顧問になってほしいとの依頼を受けました。
当時の僕は現在ほどの多忙さはありませんでしたし、細井社長の熱心さにも引き付けられ快諾しました。

 当時の細井不動産は年間売り上げ30億、5年近く売り上げが伸びていない状態が続いていて細井社長も随分と悩んでらっしゃいました。
それから3年以上、毎月2回の訪問をして朝から夕方までしっかりと積水ハウス時代の経験を生かして社員さんと一緒になって指導させていただきました。

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 現在ファイブイズホームで取締役営業部長になっておられる飯嶌さんが、営業責任者で僕の言うことに対して随時従順に対応されました。
彼も真剣でとにかく一生懸命だった思い出があります。
社員教育も熱心でした。
必ず毎回最寄りの駅である行田の駅で迎えてくださりお送りもしてくれました。
僕と同様、飯嶌部長(当時)も熱い男でした。

 結果は見えていました。
30億だった年間売り上げは1年経過して43億に、2年目経過して60億に、そして3年経過して72億まで向上していったのです。
今やファイブイズホームの売り上げは220億となり埼玉県では有数の住宅ビルダーとなっています。
僕の関与先は9割以上が業績向上していますがその中でも著しい上昇企業です。
僕にとっても大変にうれしいことでもあります。
 細井社長はじめ社員の皆さん方の努力に敬意を表し、今後のますますのご発展を祈っています。


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 そのファイブイズホームは本社が埼玉の行田市にありますが徐々にエリアの戦略をしていきました。
僕も自分の会社のように親身になってファイブイズホームの成長を願い指導しました。
隣の熊谷市,羽生市、北本市、深谷市、鴻巣市・・・徐々に勢力を拡大しまた拠点展開をしました。
決して無理はしませんでした。
少しずつバトンをつなぐように販売エリアを大きくしていくことは重要な要因です。
かつて僕は積水ハウス時代、中部地域のマーケティングシェア委員長でした。
そしてまた全国の副委員長でした。
エリアの戦略をいかにしていくかを常々学んでいました。
エリア拡大のポイントは無理をしないで陸続きで戦略していくことです。
これはもう戦国時代の武将になったつもりで考えていくことです。

 ファイブイズホームは現在埼玉県からその矛先を群馬県へと伸ばしていっています。
高崎、伊勢崎、春日部あたりが重要ターゲットとなってきています。
この戦略は間違っていません。

 販売エリアを知らずして戦略を語ることは無意味です。
経営が少し良くなっただけで人の話を聞かなくなる経営者もたまにいらっしゃいます。
かつて愛知県の某マンション販売会社の経営者は愛知からいきなり東京へと戦略の場所を設定しました。
僕はこの会社に3年間関与して60億から100億以上の売り上げの企業に成長していました。
東京進出には賛成できませんでした。
やめておくように進言しましたが、この社長は聞く耳を持っていませんでした。
そしてこのことが原因で会社は厳しい状態になっていきました。

 積水ハウス時代徹底したエリアのマーケティングを実行しました。
結果は見えていました。
業績の進捗が間違いありませんでした。
戦略に答えはあります。
経営者の皆さん方にはしっかりとしたエリア戦略をお願いしたいものです。



 
カテゴリー:営業
author: Masahiko Kato
 売れない分譲地の特徴をお話しします。
売り手側はそんなことを微塵も思っていないかもしれませんが、意外かもしれませんが販売エリアの住人さんたちにその物件の所在を認知されていないという現実です。

 実はよくある話なんです。
極端かもしれませんが,なんと販売している側の社員さんまで(一般には営業外社員さんたち)が知らないなんてことも実在します。
難しいことではありませんから、まずはこの辺から改善していきたいものです。

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さて分譲地を販売するための鉄則ですが、販売するエリアを熟知することが重要ですね。
購入してくださるお客様がちゃんといるかどうかを見極めることです。
お客様を魚に例えて申し訳ありませんが、僕はよく魚のいる場所を探そうなんて言ってます。
魚のいる場所を知ってその場所に釣り糸を垂らすことです。
 購入者の顔を浮かべてみましょう。
年収はいくらぐらい、家族構成は、県営住宅や市営住宅、賃貸マンションや賃貸アパートに、あるいは社宅におそらくは住んでおられるのに違いありません。

 同じエリアで他社がどんな分譲地を販売しているかも大事です。
その価格帯、土地の大きさ、住居部分の大きさ、デザイン、外構工事・・・住居にかかわっていえば五感へのアピール、生活感の演出、魅力ある建物として提案していきたいものです。
またその物件を購入していただいたならば、こんな生活が待っていますよといったお客様に幸せの予感を漂わせることも不可欠ではないでしょうか。

 いろいろと、様々とマーケティングしているとそこには戦略が見えてくるものです。
そしていま最も重要といってよいのは顧客目線に立ったものを販売していくことです。
「どうだこんないいものだから売れるだろう!」
たまにこういったことを申される社長さんがおられますが、こういう方は経営からは下りたほうがよろしいかもしれませんね。

 僕も随分と数多くの分譲地を購入し販売してきました。
その中で胸を張って言えることなのですが、長期にわたって売れ残った物件はないということです。

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果物や野菜にも言えますが、旬が一番です。
土地は腐ったりはしませんが、販売にはタイミングがあります。
即断即決してもらえるような工夫が必要です。
マーケティングリサーチをしっかりとして契約への近道を作ってあげていただくことを希望します。


今日は朝から今までデザイナーの鵜飼さんと一緒に資料作りをしていました。
これから岡山に向かいます。
明日からはまた香川県の仕事、熊本の仕事が待ち受けています。
自分との戦いがずっと継続して続いています。
「負けるもんか!」
自分にムチ打とうとするもう一人の自分が応援してくれています。
「なあに・・・まだまだだよ」・・・人生の旅はまだこれからです。

カテゴリー:営業
author: Masahiko Kato
 全国各地に顔を出していると住宅業界だけでも数多くの企業が存在します。
現在の事業者数は推測ですが3万社ぐらいでしょうか・・・?
最近では住宅業界のM&Aも進んできているようです。
ちなみに会社を買いたいという会社が、会社を売りたいという会社をはるかにその数で上回っているのが実情です。

 相当数ある会社の中でもはっきりと経営感覚の在られる社長と、心配してしまう社長のおられる会社があります。
明確に二極分化されます。
本当にこんな状況でいいのだろうかという企業が実在するのはある種驚きでもあります。

 分譲地が売れ残ってしまって自分で自分の首を占めてしまうなんて話もよく聞きます。
現在は金利が低い状況ですからまだ金利負担が少ない分だけ助かっているかもしれませんが・・・。

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かつて僕も愛知の支店から東京の支店に転勤したとき山梨県にある300区画近い土地が未販売で残っていて驚嘆したことがあります。
バブル期に購入した物件でした。
分譲地名を「コモアしおつ」といいました。
山梨県にありながらも当時は東京への通勤圏という触れ込みで販売に至ったということです。(確かに順調にいけば80分で東京駅に到着します)
バブルをすぎて地価が落ち着いたとき、購入層である皆さんが冷静さを取り戻したときの話になります。
バブル時坪40万円で購入した土地が、バブルがはじけて坪8万円しか買っていただけなくなったのです。
売れば売るほどに土地は赤字です。
幸いにして住宅を買っていただく停止条件が付いての販売でしたから、建物分で利益を出して助かったものの赴任1年目は随分と売り上げや決算時にはいい発表ができなくて困惑したものです。
 何せそれまでが極めて順調に毎期毎期決算をしてきましたから、一気にトーンダウンもしました。

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 その後120億だった支店の売り上げが3年目には160億に向上して東京地区のシェアアップや、顧客満足に随分と力を入れました。
住宅会社の売り上げには大きく貢献するのが分譲地です。
僕は個人的には住宅会社は注文建築をメインにしサブで分譲地を考えるのが無難だと考えています。
分譲地販売には景気不景気の状況で大きく左右されることがしばしばです。

 一つ間違えると企業の生命線を断つといっても過言ではありません。
分譲地販売を甘く見るのは大変に危険です。
かつて僕も相当数の(1000区画を超える?)分譲地を販売してきましたが、自分が購入した物件が長く販売に遅滞した覚えはありません。
 つまりは分譲地はしっかりとした販売計画を持って当たれば完売に近くなるということです。
カテゴリー:営業
author: Masahiko Kato
 新しく関与し始めた三重県の会社での研修会でした。
この日はこの会社のリーダー・マネージャーの方々に参加していただきました。
皆気持ちの良い人たちばかりです。
これからが楽しみですね。

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 ご存知のように会社は営利を目的としています。
そして企業にも人と同じように命があります。
そこでリーダーやマネージャーは当然ながら経営感覚を持つことが必要です。
自分たちの企業をダメにしないためには毎月の業績も重要なポイントです。

 様々な企業に顔を出して感じることです。
経営感覚を持った社員さんたちの少数な事です。
もっと必死さが伝わってこないものかと心配まですることがあります。

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 さて10月11日に恒例の「一般社団法人中部産業連盟」にて僕のセミナーを実施します。
そのテーマは『強いチームで成果を出せる営業マネージャーの役割と実務』です。
 このセミナーにはかつてTVカンブリア宮殿に取り上げられた、びわこホームの上田裕康社長(現会長)も受講されました。
また大阪の中商の中島社長や、安井建設の安井社長も受講してくださいました。
 素晴らしい人たちが参画して下さり光栄だと思っています。

 その内容から抜粋して・・・
・部下のやる気を引き出すための仕組み
・現場における組織作りと部下指導法
・チームの活性化
・時間の有効利用
・マネージャー・リーダーの条件・・・・・をお話ししました。

 この日受講された皆さん方の感想(振り返りレポート)からの声です。
皆さん素直な方が多くてこれからに大いに期待できそうです。
・時間管理の意識
・PDCAの重要性
・部下とのコミュニケーションの大切さ
・しっかりと部下と向き合う必要性
・EQ値を高める事
・自分自身の方向性・・・・・ETC

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 皆さんに期待していきましょう。
強い会社にしていくためにはリーダーやマネージャーがしっかりすることです。
仕事をいかに楽しみことができるか、そしてそれをいかに結果に結び付けるかです。


北海道での地震被害、かつて僕も北海道の住宅会社に2年間顧問として関与しました。
社員さんの頑張りで業績向上も嬉しかったですが、いろいろとお世話にもなりました。
 お悔みと同時に、負けないで前を向いて進んでいただきたく希望します。
けっぱれ!!道産子の皆さん。




カテゴリー:一般の記事
author: Masahiko Kato
 8月31日から2泊3日で京都への妻との2泊3日の小旅行を楽しみました。
京都といっても観光客でいっぱいの京都市内は避け、行先は宮津市と亀岡市に宿をとりました。
観光したのは天橋立、日本三景の一つですね。
そして行きたかった伊根の舟屋見学、もう一つ宇治の平等院を訪ねました。
あとは車でぶらぶら自由旅、気に入ったお店があれば、その都度顔を出します。
天気はあいにくの雨模様でしたがそれでもどういうわけか途中途中は雨も上がって気持ちの良い3日間でした。

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 天橋立は個人的には3回目でしたが妻とは初めてで新鮮でした。
伊根では舟屋で喫茶を経営している場所(なんとメニューはコーヒーオンリーでしたが)を訪れましたが、大きな災害にも強い舟屋の不思議さの秘密をお聞きしました。
この目を疑う、信じられないような光景が広がっていました。
なんとこのエリアだけで238軒ほどの舟屋が存在するのですね。(驚きです)

 平等院は十円玉ではいつもお世話になっているのですが、初めてその現物の大きさが理解できました。
また宇治はお茶の有名どころ、おしゃれなカフェにも顔を出させて頂きました。
超満員でして並ばせていただきましたがこれもまた休日だからできることです。
宮津では古き豪商の館「三上家」も拝観しました。

 亀岡での宿には感心することがたくさんありました。
お客様からの数多くの要望がホームページ上に書かれていますが、それをしっかりと改善してらっしゃって満足度はかなり高いといってよいでしょう。
従業員の方もみな気配りのできる人ばかりだったような気がします。
お見送りも料理長も一緒になって送ってくださり、また足を運びたくなるお宿でした。
是非ともまた別の機会に(季節を変えて)顔を出してみたく思います。

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 昨年から家族での小旅行を日常化しています。
会社員時代、仕事人間だった反省もありますが、人生は楽しむべきだという考えが根本にあります。
ゆったりと温泉につかり美味しい料理に舌鼓を打たせてもらいます。
ささやかですが贅沢させて頂いています。
健康で体が動かせることも感謝です。
妻の笑顔を見るのも嬉しいことです。
それがまた仕事への「やる気」の原動力でもあります。
可能な限りこういった小旅行を継続していきたいものです。