いつもの年よりもっと今年の夏は熱かった。甲子園球場である。僕は誰よりも高校野球が大好きである。トーナメントの戦いは一戦必勝であり全力投入が当たり前の世界である。毎年熱くなって観戦するのであるが今年は特に熱かった。5対4とか12対11とか逆転、逆転の連続、そして決勝戦の引き分け再試合。もう両方のチームのどちらが優勝してもおかしくない拮抗した試合内容。そしてどちらのチームにも優勝してほしく思う素晴らしい戦いだった。
  若者はドライだとか、とかくクールだとか言われる。少子化の傾向もあって親は子を甘やかせて育てる。学校でも厳しく教育されていない。どうしてもわがままになってしまう・・・はたして、でも本当にそうなのか?疑問に感じることがある。サッカー・ワールドカップにもあんなに燃える若者達、そして高校野球にもあんなに燃えて・・・。僕は信じている。若者や新入社員はホットな一面を持っているのに違いない。いや間違いなく持っている。それを引き出してあげるのは上司の仕事だと思うのだが・・・。
  どんな会社にも僕はいると思っている。早実の斉藤君や駒大苫小牧の田中君のような存在が・・・。若者や新人を一人前にしてあげるのは上司の義務ではないのか・・・。少なくとも熱い眼差しで彼等を見つめ叱咤もし、罵倒もし、激励もし・・・愛情を持って育ててあげて頂く事が必ずや成果への近道だと思う。若者の日常行動の検証を真摯にしてあげてこそ上司である。具体的指示が出来てこそ上司である。お客様との折衝の同行、同席してあげてこそ上司である。現実的・具体的な指示が出来ていない上司があまりに多いように感じる。もっと愛を、厳しさを、優しさを与えてあげるべきではないのか。