一カ月のうち20日間を自宅の外で過ごしています。そのうち約10日が東京です。東京は僕にとって学生時代を過ごした懐かしい街です。西武池袋線「大泉学園」とそして東武東上線「東武練馬」。大泉学園の時は間借りをしていました。大家さんが1階にいて2階には4人の学生が住んでいました。4人の中で堀井さんだけが先輩でした。日大芸術で僕より1年先輩、ギターがとても上手くてまたオリジナルの歌も作っていました。よく一緒にフォークソングを歌ったものです。僕も歌は得意のつもりでしたが堀井さんにはとてもかないません。今でも一緒に歌った曲を思い出します。その中の1曲です。メロディが聞かせられなくてとても残念です。

『白い風』  
白い水を乾いた花に 空を忘れて飛べない小鳥に
白い涙どこに捨てようか 出来れば僕の渇いた心に
もう一人ぼっちは慣れてしまったよくない事だけど
だから誰かに心を預けて 白い風と飛んでいきたいの ウー
白い雪を手のひらに載せたら 冷たく感じる 生きているんだね
白い明日本当にくるの 出来れば今日と違った一日を
もう何もかもが 音を立てて崩れてしまいそう
だから誰かに心を預けて 白い風と飛んで生きたいの ウー

 その後も付き合いは続いていて積水ハウス時代に社内旅行で北海道へ行ったときに勤め先の近くの小樽を案内してくれました。小樽運河や周辺の情緒豊かな場所を案内してもらい、おいしいお鮨をご馳走になりました。その後実家である旭川へ移り不動産の仕事を始められたとか・・・18年ほどお会いしていませんがお元気でしょうか。あの頃は大学へ行けばアジテーションが響き、立て看板が並び、学生運動が下火になっていたもののまだその名残がありました。家からの仕送りをしてもらってはいたものの遊び代がほしくてバイトに明け暮れる毎日。少しばかり金が貯まれば日本国中あてのない旅に出る日々。ゼミ(コミュニケーション論)とサークル活動(広告研究会)には顔を出したものの殆んど大学の講義には出ない状態でした。ロックアウトによるレポート試験のお陰か、よくもまあ卒業できたものだと不思議に思います。かぐや姫の『神田川』が他人事でないような生活を送ったのが東武練馬の2年間です。家賃8千円の4畳半のアパートはアナーキーな感じもする自由奔放な解放区でした。そんな中で僕にとっての夜の大学=スナックの常連となり、東武練馬の飲み仲間と朝までお付き合いの毎日。昼は麻雀漬けのサークル生活。そんな中でのほのかな恋。語り明かせば懐かしい思い出の世界が広がってきます・・・。すみません。毎年この秋という時期に弱くて自分の中で秋バテしてしまうのです。