いろんな企業で講演やら、研修をさせて頂くと、幹部の皆さんが一様に営業の生産性を高めたいと言われます。従来の2:6:2の法則が崩れ、2:4:4になってしまい生産性が落ちています。そこで売れていない4割の営業の日報や週報に目を通させてもらうと、あまりのお客様との面談が少ない実態に驚きます。いつの頃から住宅営業マンの訪問量は減ってしまっています。一ヶ月に多い営業で100件、少ない営業だと30件足らずです。夜訪をしない営業もいます。売れる営業はともかく売れない営業は面談を増やす事が不可欠です。異業種の営業と比べても面談の絶対量が少なく思います。彼等は、一日のうちお客様との面談時間をどのくらいとっているのでしょうか。営業にとっての真の仕事時間とは、お客様を前にした商談時間の筈です。「量は質に転化する」と過去、営業に口すっぱく言っていました。量をこなすうちに徐々にではあるが営業の質が向上してきます。学習効果が現れてくるからです。「習うより慣れろ」という言葉にも通じることです。新人が育たない、若手社員が伸びてこない、ベテラン社員が活性化しないなどよく聞く話ですが、要するに基本をどこまで徹底しているのかに尽きると思います。デスクワークで商談時間がとられてしまう、PLAN・DO・CHECKのPLANがくるう、上司だけ満足する余分な会議が多すぎる、理由はいろいろです。それにしても住宅営業マンはもっとお客様と会うべきではないでしょうか。若手の社員は月150面談、ベテランでも100面談は必要でしょう。契約までの所要時間を調べました。お客様との出会いから、詳細打ち合わせをして契約するまで35時間かかっていました。また期間は平均3ヶ月要していました。ビルダーの営業はメーカーの営業と比較すると量的には面談量が多いようです。これはまさに業績、会社の元気度に比例するといっていいと思われます。「歌を忘れたカナリア」になってしまっては、営業は失格です。営業にとっての「歌」とは行動であリ、面談であり、契約です。この際、住宅営業はもっと行動力の強化を計るべきではないでしょうか。