2004年 11月の記事

November 2004
カテゴリー:General
author: Masahiko Kato
ユニバーサルデザインやバリアフリーという言葉が脚光を浴びて久しくなります。ユーザーにもしっかりと認識され、どのメーカーも住宅にはバリアフリーが当たり前になりました。ところが肝心のお客様と営業との間のバリアフリー化が出来ていません。現実にどのメーカーも契約した物件が速やかに着工されていません。10棟契約して9棟が売り上げに結びつけばいいほうで、会社によっては8棟まで落ち込む場合もあると聞きます。ではお客様と営業のバリアフリー化を促進していくにはどうしたらよいのでしょうか?いうまでもありません。充分お客様に納得してもらう契約パターンに変えることです。が、実際には、契約至上主義の中、無理やり契約実績を計上している現実があります。契約はほしい、ところが、お客様との信頼関係が構築されないで契約実績だけが一人歩きしてしまっているのです。そして契約金が100万円未満の物件や、工期が1年以上先の物件、敷地に問題点を抱えているもの・・・などが着工できない状態です。それだけならまだしもキャンセルさえ思うように出来ません。結局は営業もメーカーも自分で自分の首を絞めることになっているのです。この10年間でも住宅の着工戸数は大きく減少しました。160万戸近かった戸数は今や115万戸前後に減ってきています。売り手市場から買い手市場へと市場は変わり、またユーザー側は住宅に関する知識を習得しています。そしてコンプライアンスの重要性が問われ、お客様満足度の向上にどのメーカーも懸命になりつつあります。そんな今こそ各メーカー、営業はこぞってユーザーとのバリアフリー化を促進するべきでしょう。つまり契約前にしっかりと時間を取り、設計の関与、工事担当やアフターサービス担当の紹介をしたうえで、上司立会いのもと契約書にサインを頂ければよいのです。このバリアフリー化が営業の社会的地位の向上に繋がるといっても過言でありません。
カテゴリー:General
author: Masahiko Kato
住宅営業の世界に女性が進出し始めています。某大手住宅メーカーも来年度100名ほどの女性営業を採用すると聞きます。素晴らしい事で、是非とも入社されて活躍されん事を祈らずにはおられません。男性中心の昔ながらの汗臭い営業は全国的に古いものになっていくでしょうし、住宅メーカーがお客様から求められているのは新しい発想やセンスであり彼女達にはそれが期待できるでしょう。ただ、私の経験から留意したい点を申し上げておきたいと思います。マネージャー時代、営業本部初の女性営業を預かりました。驚くことに合コンから契約を取ったりもして、新人賞にも入り優秀な女性営業でしたが最近退社したそうです。理由は住宅営業という仕事の肉体的・精神的きつさが原因と聞きました。時間が不規則になる、予想以上にお客様と感情が入った打ち合わせでクタクタになってしまう、住宅メーカーではまだ女性が働きやすい環境が充分に整備されていない・・・といった事のようです。お客様からは何でも気軽に話しやすいし、やわらかい印象があって可愛がられるという事でしょうが、裏返せば断りやすく、頼りない印象で仕事の相手として見てもらえないという事にもなります。かなり体力が必要とされる業務であるが故に要領よく仕事をこなさないと疲労感から精神的にまいってしまい、退社という事にもなりかねません。受け入れ先の上司や先輩は十分そういったことを理解した上で指導してあげるべきなのでしょう。朝早くから夜遅くまで仕事漬けという時代ではありません。メリハリのついた効率営業の時代です。人間は環境の動物といいますが、良い環境づくりが職場のマネージャーの仕事である筈です。今後、住宅の世界で女性営業が活躍してもらう為にそのあたりの気配りの必要性を感じるのです。